eスクールの思い出 TALK SESSION

2023年8月22日 卒業生トークセッション【2】 廣松ちあき×小林正和

卒業生の廣松ちあきさんと小林正和さんをお招きし、eスクールの学びで得た糧について話し合っていただきました。

2014年人間情報科学科卒業。大学教員。早期退職し個人事業主として独立しようと考え、これまでの仕事経験の棚卸しとインプットの必要性を感じてeスクールへ。卒業後は大学院に進学し、博士号を取得。現在は早稲田大学人間科学部で教鞭をとる。

2020年人間情報科学科卒業。エアラインパイロット。大学の途中で航空会社への就職が決まり、幼少期からの夢だったパイロットの道へ。社会人になり学び直したいとの思いからeスクールに入学。人間工学をはじめeスクールでの学びを日々のフライトに生かしている。

廣松

会社を辞めてフリーランスで研修関連の仕事をしようと考えた時に、インプットの必要性を痛感したのが大きな理由です。これまで仕事で積み重ねてきたことを学問的に体系づけたいという思いもあり、もう一度大学に行こうと決心しました。

小林

子どもの頃からパイロットになる夢を抱いていて、20歳で航空会社の訓練生になるチャンスをいただき、大学卒業前に就職しました。訓練先のアメリカでは年齢に関係なく大学で学ぶ人も多く、私もいつか大学に戻りたいという気持ちが生まれたんです。仕事に必要な人間工学を学べるeスクールを選びました。

廣松

私は教育工学を学ぶつもりで入学しましたが、学際的にさまざまな分野に触れるうちに考古学に面白さを覚えて、そちらを専攻したくなった時期もありました。当時の学部長が卒業式のときに、「大学というのは、そういう場所なんですよ」とおっしゃっていたのが、とても記憶に残っています。何かに興味をもったらそれを探究すればいい、自分で学ぶのが大学だから、と。

小林

国際線のパイロットは長時間、複数のメンバーで飛ぶことになりますが、大学で学んだ心理学が役に立っています。チームワークやミスが出ない環境づくりなど、適正なパフォーマンスで仕事に向き合うための知見を得ることができました。

廣松

小林さんがeスクールの学びで得たことは何ですか。

小林

大学を中退したことが心残りだったので、やはり卒業できたことが自信につながっていると思います。もし娘が学校や社会でつまずいたら、一旦立ち止まって考え直すことができるんだよと、自分の背中を見せて教えることができるのではないかと。

廣松

心残りをクリアできれば、すごく自信につながりますよね。

小林

廣松さんは、eスクールを卒業してがらっと人生が変わられたのでしょうか?

廣松

そうですね、よもや教員になるとは…。学問というのは主体的に取り組むものなので、どんなに険しくても、歩くのをやめなければ少しずつでも前に進める。eスクールでもっとも身についたのは、諦めないという持久力かもしれません。

小林

eスクールには年齢を問わずいろいろなことに挑戦されている同級生がいるので、勇気が出ますし、私も「諦めなければなんとかなる」という考え方が得られたような気がします。